事業承継の融資4選と補助金活用|後継者の資金不足を解消する方法

「事業承継を任せたいが、後継者には株式取得の資金がない」とお考えではないでしょうか。承継のタイミングで資金繰りに悩む経営者・後継者は少なくありません。

実際には、日本政策金融公庫や信用保証協会など、事業承継のために設計された融資制度が整いつつあります。さらに補助金や税制優遇まで組み合わせれば、実質的な負担を大きく抑えられるケースもあります。

本記事では、後継者の資金不足を解消するための融資4選と補助金の活用方法を、公的データに基づいて整理します。

事業承継で融資が必要になる3つの場面

「なぜ承継なのに融資が必要なのか」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。承継の場面で資金需要が生まれる代表的なシーンは、3つに整理できます。

株式取得・運転資金・個人保証の借換え

  • 後継者が現経営者から株式を買い取る資金
  • 承継後の事業運転資金(売上計上から入金までの立替など)
  • 現経営者の個人保証が付いた借入を、新経営者名義で借換える資金

背景には深刻な後継者問題があります。帝国データバンクの調査では、2024年の全国・後継者不在率は52.1%でした(出典:帝国データバンク「全国「後継者不在率」動向調査(2024)」)。資金面の壁が承継を止める一因になっています。

参考
借換えとあわせて個人保証の負担そのものを軽くしたい方は、M&A時の個人保証を解除する方法と手順もご覧ください。解除交渉の進め方が具体的にわかります。

日本政策金融公庫の事業承継融資

後継者・買い手側で最初に検討したいのが、日本政策金融公庫の事業承継支援融資です。中小企業向けに長期・低利での貸付制度が整えられています(出典:日本政策金融公庫「事業承継・集約・活性化支援資金」)。

制度の特徴

  • 株式・事業の取得資金を含む幅広い使途に対応
  • 返済期間が長く、後継者でも借りやすい設計
  • 事業承継・引継ぎ支援センターと連携しやすい

信用保証協会の事業承継保証制度

金融機関からの借入に対し、信用保証協会が保証を付与してくれる制度です。経営者保証ガイドラインに沿って、個人保証の解除も視野に入れた設計が広がっています(出典:中小企業庁「経営者保証に関するガイドライン」)。

📌 ポイント
「個人保証の引継ぎが心配で承継が止まる」という相談は非常に多いです。経営者保証ガイドラインを使えば、解除や代替措置の交渉余地が生まれます。

民間銀行・自治体の融資制度

取引先のメガバンク・地銀・信金にも、独自の事業承継ローンが整備されています。地域の自治体や中小企業支援機関が、利子補給制度を用意しているケースもあります。

使い分けの考え方

民間銀行は審査スピードと取引メリットで強みがあり、公庫・保証協会は要件と金利で強みがあります。両者を比較したうえで組み合わせることで、調達の確度と条件を最適化しやすくなります。

参考
専門家報酬まで含めて負担を抑えたい場合は、M&A・事業承継コンサルの費用は補助金で減らせる?もあわせて検討してみてください。
「まずは話だけ聞いてみたい」という方も大歓迎です。

4040 VISIONでは、事業承継・M&Aに関する無料相談を随時承っております。ご状況を丁寧にお伺いした上で、最適な選択肢をご提案いたします。

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事業承継・引継ぎ補助金との組合せ

融資が「借りるお金」だとすれば、補助金は「返さなくてよいお金」です。事業承継・引継ぎ補助金は、承継後の経営革新やM&A費用などを支援する制度で、最大800万円規模の支給枠があります(出典:中小企業庁「事業承継・引継ぎ補助金」公募要領)。

融資+補助金の典型パターン

株式取得資金は融資、設備投資や専門家報酬は補助金、というように使い分ければ、自己資金の負担は大きく軽減できます。

参考
補助金の申請手順や対象範囲をまず押さえたい方は、M&A・事業承継補助金とは?申請の仕組みと注意点で全体像を確認しておくと安心です。
✅ 実践ポイント
補助金は公募回ごとに要件・締切が変わります。融資のスケジュールと合わせて早めに動くと、組合せの自由度が広がります。

SDアドバイザーズの実績・事例紹介はこちら

事業承継税制で税負担を抑える

融資・補助金とあわせて検討したいのが、事業承継税制です。一定の要件を満たせば、自社株式に係る贈与税・相続税の納税が猶予・免除されます(出典:中小企業庁「法人版事業承継税制」)。

⚠️ 注意
事業承継税制(特例措置)は、特例承継計画の提出期限や適用期限が法令で定められています。最新の期限は中小企業庁の公式情報を必ずご確認ください。

融資審査を通すためのポイント

融資審査では、後継者個人の信用と事業の将来性の両方が見られます。準備で差が出るのが現実です。

参考
承継全体を計画的に進める手順を知りたい方は、事業承継ガイドライン5ステップで失敗を防ぐが事業計画づくりの土台になります。

事前準備で押さえるべき3点

  1. 事業計画書(数字の根拠が明確で、リスクと対応策が書かれている)
  2. 承継スキーム(誰から誰へ・いつ・どのように)
  3. 個人保証・既存借入の整理(経営者保証ガイドライン活用)

承継全体の進め方は、事業承継の流れのページもあわせてご確認ください。

まとめ|資金不足は工夫次第で乗り越えられる

後継者の資金不足は、多くの中小企業に共通する悩みです。しかし、公庫・保証協会・民間銀行・補助金・税制を組み合わせれば、自己資金が少なくても承継を進められる道筋は確実にあります。

📋 この章のまとめ
・融資4選=公庫/保証協会/民間銀行/自治体
・補助金と税制で実質負担をさらに軽減
・準備の質が審査結果を左右する
「資金がないから無理」と諦める前に、選択肢を一度整理してみませんか。

制度を組み合わせれば、想像以上に道が開けるケースが多くあります。

「まずは話だけ聞いてみたい」という方も大歓迎です。

4040 VISIONでは、事業承継・M&Aに関する無料相談を随時承っております。ご状況を丁寧にお伺いした上で、最適な選択肢をご提案いたします。

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監修:株式会社SDアドバイザーズ 事業承継グループ
私たちSDアドバイザーズ事業承継グループは、外部の企業にM&Aをご支援するコンサルタントではありません。
自社自身が事業承継・M&Aを積極的に活用し、グループ企業を拡大していく譲渡先として活動しています。

「40人の社員がいる会社を40社つくる」というビジョンのもと、実際に譲渡企業の経営者様と向き合い、ともにグループの未来を築いてきた経験と実績が、このコラムの情報の裏付けとなっています。

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※ 税務・法務の個別案件については、必ず税理士・弁護士等の専門家にご相談ください。本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の状況によって異なる場合があります。各融資・補助金・税制の最新の要件は、各制度の公式情報を必ずご確認ください。

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